©Ibuki Haruka
Aさんのどこに問題があったのでしょう。
①息子の結婚相手には同和地区出身の方はふさわしくないと考えていること
この様に考える背景としては、同和地区に対して漠然としたマイナスのイメージを持っていることが考えられます。無意識のうちに持つに至ったこうした思い込みや偏見(アンコンシャス・バイアス)に基づいて人を差別することは決して許されるものではありません。ほとんどの人は何らかの偏見を持っていますが、それを自ら認識することは難しいので、人権研修に参加するなどにより学び続けることが重要です。
②同和地区を教えてほしい旨の書き込みをしたこと
息子の結婚相手の住んでいる地域が同和地区かどうか調べることは「身元調査」に当たる行為です。身元調査は結婚差別といった人権侵害につながるものであり、たとえ軽い気持ちであったとしても許されるものではありません。また多くの人の目にふれるインターネット上で、こうした行為を行うのは、相手の女性のみならず全ての同和地区出身の方を傷付ける行為です。
投稿者の行為についてはどうでしょうか。
現在もなお部落差別が存在する中、特定の地域が同和地区であると書き込む行為は、当該地域の出身者が不当な扱い(差別)を受け、そのおそれに怯えることにつながるものです。
仮にそれが親切心からであっても、やっていることは差別を助長する行為であり、絶対に許されるものではありません。
Bさんのように住んでいるところが同和地区だと書き込まれた場合はどうしたらいいのでしょう。
抗議の書き込みを行うことのほか、書き込みがなされたサイトの管理者に対して削除依頼をすることが可能です。各サイトの利用規約等を確認の上、削除依頼を行ってください。具体的な方法が分からない場合は、県や市町村にお問い合わせいただくか、下記のホームページをご参照ください。
インターネット上の違法・有害情報に関してお困りの方へ(総務省)
また、法務局では人権侵害の被害を受けた方からのご相談に対応しています。具体的な方法は下記のホームページをご参照ください。