事例
高校生のAさんは、ある日仲のいい友人からスマートフォンに画像が送られてきた。
確認するとAIで作られた自分の裸のディープフェイク画像だった。
画像は同級生たちに広く拡散されており、SNSにも出回っていた。
生徒全員が見たのではないかと思い恐怖と不安でいっぱいのAさん。
やっとの思いで両親に相談する。
画像を作っていたのはAさんと同じクラスの男子学生だった。男子学生は停学になり、その後自主退学した。
ポイント
- ディープフェイクとは、人工知能(AI)の学習によって映像や音声の一部を別の人物の映像や音声に置き換えることができる技術のことを指します。近年では、虚偽内容の発信でプライバシーの侵害、デマ拡散、名誉毀損、犯罪につながる可能性も指摘され、厳重な対策が求められています。
- 顔写真が数枚あれば、簡単にポルノ画像を作成できてしまうため、裸の写真を撮られていなくてもSNSで公開した写真や卒業アルバムの写真が悪用されて被害にあう可能性があります。
- 他人の画像を勝手に悪用したり、その画像を拡散したりするすることは、人権侵害であり、犯罪でもあるという認識を持ちましょう。
画像・動画の制作やサイトの運営に携わった場合、名誉棄損罪や著作権法違反、わいせつ物頒布の罪にあたります。
ディープフェイクによる被害にあったときは
- 誰もがこうしたデジタル性暴力の被害者になる可能性があります。ディープフェイクの被害にあったときは、投稿されているサイトのURLやスクリーンショットなどの証拠を保存する、サイトの運営者・管理者に削除依頼をする、警察へ被害届を出す、弁護士に相談することなどの対策が考えられます。
- 家族や友人から被害を相談された時は、否定したり疑ったり、無理に聞き出そうとしたりせず、話に丁寧に耳を傾けましょう。被害を軽いものとして扱ったり、無理に忘れさせようとしたり、被害者の意志や気持ちを大切にせず良かれと思って一方的に助言したり話を進めたりすることはやめましょう。安易に共感を示さない、励まさない、そして相手に寄り添いながら一緒に考え、各種相談窓口などに相談することをお勧めします。